First Communion (初聖体) (4)

June 1763


ミサが終わりに近づいた頃、行儀よく一列に並んだ初聖体前の子供達が「子供達のミサ」から戻って来た。オスカルはアンドレの隣に腰をかけると大人に聞こえない様に小さな声で尋ねた。
「どうだった?」
それに答えてアンドレが囁いた。
「うん、固くてパサパサで、ちっとも美味しくなかったけど、何だか嬉しかった。」
「…来年は僕の番だ!」
アンドレがオスカルの手をそっと握りしめて言った。
「そうだよ。一年なんてすぐだよ。」
オスカルの隣に座っていたジャルジェ夫人が二人の会話を聞いて静かに微笑んだ。 

*******

その日の午後は客間に子供用のテーブルが設けられ、アンドレの好きな鹿肉の栗ソース和えとチーズのたっぷり入ったポテトオーグラタン等がテーブルを飾っていた。この晩餐会にはジャルジェ家の使用人の子供達も皆呼ばれていて、普段は口に入らぬ様なごちそうの数々に眼を見張っていた。

食事が終わるとデザートのフォンダン・オ・ショコラをまだほおばるアンドレの手を取ってジョセフィーヌが丸いテーブルを覆っている布を取り去った。 その下に隠されていたのは新しい聖書と、熊のぬいぐるみ、そして小さなベルベットの箱があった。
「これで何時でも聖書が読めるでしょう?」
今までアンドレがオスカルの聖書を一緒に読ませてもらっていたのを知っていたジャルジェ夫人の言葉に、アンドレが皮の表紙をそっと撫でて答えた。
「はい、有り難うございます、奥様。」
「これは私達から。」
カトリーヌが姉妹を代表して熊のぬいぐるみをアンドレに渡した。
「良かったな、アンドレ。これで夜一人でも寂しくないだろう?」
顔を真っ赤にしたアンドレが慌てて答えた。
「僕、寂しくなんて無いよ!!」
アンドレの言葉に皆がどっと笑った。
恥ずかしそうに下を向いてしまったアンドレに夫人が言った。
「アンドレ、もう一つ贈り物がありますよ。オスカル?」
オスカルが小さなベルベットの箱をアンドレに渡した。

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Missy

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