新しい別れと出会い  (1)

November 1792

アンドレが葡萄畑で今年最後の葡萄を摘んでいると盲導犬のスゼットが屋敷の方角に向かって吠えた。
「どうした?誰か来たのか?」
アンドレが言い終わるまえに彼の研ぎ澄まされた聴覚が客を知らせた。アンドレが葡萄の入った籠を担ぐのを待ってスゼットは アンドレの左手の下にハーネスのハンドルが軽く触れる様に立ち上がった。アンドレがそのハンドルを握りしめると, スゼットが注意深く石や葡萄の木を避けて歩き出した。

丘の上には馬車と、それとは別に馬が2頭たたずんでいた。
「よお、ひさしぶりだな。」 
良く通った懐かしい声が馬上から響いた。
「アランか? 本当に久しぶりだな。もう三年になる。それにしてもおまえ何しているんだ、こんな所で?」
「久々に会った親友にそれは無いだろう? ピエールも一緒だ。それより隊長は?」
アランとピエールが馬から飛び降りてアンドレの肩を叩いた。
3人の男の笑い声が青く澄んだ空の下に響き渡る。
丁度その時屋敷の扉が開いてセシルの手を引いたオスカルが現れた。
「アンドレ、何を騒々しい。セシルが起きてしまったじゃないか…」
アンドレを取り囲む二人の国民衞兵隊の軍服の男達を見てオスカルの表情が険しくなったが、男の一人が脱いだトリコーネの帽子の下から黒いもみあげの頭が現れるとオスカルの顔が再び綻んだ。もう一人の男も帽子を脱いでオスカルに頭を下げて会釈した。
「アラン、ピエール、良く来てくれたな。」
女神のような微笑みを讃えたオスカルが彼女に良く似た子供の手を引きながら歩いて来る。もう三年も見る事は無かったというのに忘れる事が出来なかった、ただ一人の女。今は親友の妻だというのに、オスカルの 顔を見ただけでアランの心臓が高鳴った。愛しい人を思う心を押さえようとすればするほど顔まで赤くなっていくのが解る。アランはこの時だけは隣に佇む親友にこんな自分が見えない事を幸運に思った。
「隊長、お久しぶりです。」
アランが敬礼した。
「アラン、敬礼は無用だ。私はもう隊長どころか、軍人ではない。それよりどうした?おまえがこのような田舎に軍用で来るとは何事だ?」
「実は、この馬車の護衛をしてきたのです。」
その時、馬車の扉がゆっくりと開いた。




お久しぶりです。今月はいろいろと有り全然更新する事が出来ませんでした。心配のコメントまで頂き本当に申し訳有りませんでした。これからも宜しくおねがいします! 

Missy

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Author:Missy
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