四旬節  -Lent-(5)… そして復活祭 (Easter)

「 さあセシル!イースターエッグをみつけてごらん!」 
綺麗に彩色されたゆで卵が La Petite Chaumière の芝生の所々から覗いている。白いバスケットを手に提げたセシルが奇声を発しながら卵を集めるその周りをスゼットが嬉しそうに駆け回る。今朝は日の出と共に屋外ミサが有り村中の人たちが主の復活をを祝った。アンドレに寄り掛かりセシルを見つめて微笑むオスカルの手にはミモザのグラスが握られていた。
「 大丈夫か?ペースが早すぎないか? お前40日間酒を飲んでいないんだぞ。」 
「 心配するな。これは大半オレンジジュースだ。それにこんな安いシャンパンでは私は酔わない。」  
「 やれやれ、なれない禁酒などをすると後が大変だな!」  
ゆで卵を全部拾ったセシルが白い籠をアンドレに渡した。 
「 全部見つけたのかい?やけに軽いぞ。」 
アンドレが指で卵を一つ一つ触りながら数えて行く。 
「 10個しか無いぞ。俺20個卵を茹でたのだが。」 
「 ああ色を塗るのに少し失敗してしまった。余り汚くなった者は殻を剥いて頂いた。」 
「 10個も食べたのか!!」 
「 一人ででは無い。セシルもスゼットも協力してくれた!」 
アンドレにはオスカルのすました顔が目に浮かぶ。

アンドレがセシルをだっこして屋敷の中に入ると白い籠とミモザのグラスを持ったオスカルがその後を続く。
「 セシル、イースターバニーが来たかどうか見てみよう!」 
セシルの部屋の扉を開けると金髪に蒼い眼のお人形が寝台の上に座っている。大喜びのセシルがお人形を抱き上げる。
「 あれあれ、イースターバニーは母様にもプレゼントを持ってきてくれたぞ!」 
アンドレが大きな紅いリボンに飾られた見覚えの有るシャンパーニュのシャンパンとコニャックをオスカルに渡した。
「 これは一体どういう事だ?私に内緒で隠しておいたのか?」 
「 おいおい、人聞きの悪いことを言うな。教会の競売で買ったのさ!神父様も大喜びだったぞ。このシャンパンとコニャックのおかげで例年にない程資金が集まったそうだ。」 
「 それにしても自分で寄付した物を買うなんてばからしく無いのか?」
「 良いじゃないか。教会は利益を得たし、お前はおいしい酒が飲める。」 
「 お前は本当にお人好しだ。」 
「そんな男は嫌いか?」 
「 …馬鹿…そこがお前のいいところさ。私のアンドレ!」 
オスカルは酒の瓶を大事そうに抱えながらアンドレの鼻の頭に口づけした。

Post a comment

Private comment

sidetitleProfilesidetitle

Missy

Author:Missy
はじめまして!Missy です。日本語はまだまだ未熟ですが,ここはそんな私の妄想で暴走している AO主義のベルばら二次創作サイトです。
Please Enter at your own risk!

sidetitleMissy's Break Roomsidetitle
This is a message board for my guests!
sidetitleLinksidetitle
sidetitleLatest journalssidetitle
sidetitleLatest commentssidetitle
sidetitleLatest trackbackssidetitle
sidetitleCategorysidetitle
sidetitleMonthly archivesidetitle
sidetitleYou are the visitor number:sidetitle
sidetitleCurrent Visitorsidetitle
sidetitleSearch formsidetitle
sidetitleFriend request formsidetitle

Want to be friends with this user.